生きた励まし

2014年08月12日 08:14

【2テモテ4:5-8】
4:5 しかし、あなたは、何事にも慎み、苦難を忍び、伝道者のわざをなし、自分の務を全うしなさい。
4:6 わたしは、すでに自身を犠牲としてささげている。わたしが世を去るべき時はきた。
4:7 わたしは戦いをりっぱに戦いぬき、走るべき行程を走りつくし、信仰を守りとおした。
4:8 今や、義の冠がわたしを待っているばかりである。かの日には、公平な審判者である主が、それを授けて下さるであろう。わたしばかりではなく、主の出現を心から待ち望んでいたすべての人にも授けて下さるであろう。

この言葉は、主を一身に見つめ信仰の道を歩んだ先人パウロから、まだ若い牧者テモテに宛てた手紙の言葉です。
信仰者として、伝道者として、いかに歩むべきかを二度の手紙の中に、励まし、勧め、証しし、そしてここで自らの最後を感じて語りかけている言葉です。
それは彼がどのように歩んできたのかを現す言葉でもありました。

【ピリピ3:8-14】
3:8 わたしは、更に進んで、わたしの主キリスト・イエスを知る知識の絶大な価値のゆえに、いっさいのものを損と思っている。キリストのゆえに、わたしはすべてを失ったが、それらのものを、ふん土のように思っている。それは、わたしがキリストを得るためであり、
3:9 律法による自分の義ではなく、キリストを信じる信仰による義、すなわち、信仰に基く神からの義を受けて、キリストのうちに自分を見いだすようになるためである。
3:10 すなわち、キリストとその復活の力とを知り、その苦難にあずかって、その死のさまとひとしくなり、
3:11 なんとかして死人のうちからの復活に達したいのである。
3:12 わたしがすでにそれを得たとか、すでに完全な者になっているとか言うのではなく、ただ捕えようとして追い求めているのである。そうするのは、キリスト・イエスによって捕えられているからである。
3:13 兄弟たちよ。わたしはすでに捕えたとは思っていない。ただこの一事を努めている。すなわち、後のものを忘れ、前のものに向かってからだを伸ばしつつ、
3:14 目標を目ざして走り、キリスト・イエスにおいて上に召して下さる神の賞与を得ようと努めているのである。

パウロのこれまでの歩みは、まさしくキリストを知る歩みであり、自らの生きる日々が十字架の死のさまとひとしくなり、そこから復活に達するための歩みであり(2コリント4:7-11,6:1-10)、主の永遠の計画を一日でも早く来たらせることを願い一身に前へと進む歩み(エペソ1:7-14,ローマ9:1-3,11:11-15)であり、上へ天へと望み見て生きる歩み(コロサイ3:1-4)であり、神の賞与を得るための歩み(1コリント3:11-15,2コリント5:9-10)、そして義の冠を受けるための歩みであったのです。

【1コリント9:24-25】
9:24 あなたがたは知らないのか。競技場で走る者は、みな走りはするが、賞を得る者はひとりだけである。あなたがたも、賞を得るように走りなさい。
9:25 しかし、すべて競技をする者は、何ごとにも節制をする。彼らは朽ちる冠を得るためにそうするが、わたしたちは朽ちない冠を得るためにそうするのである。

この冠こそ主イエスがパウロのために被られたいばらの冠であり、パウロはキリストの御足の跡をたどり歩み続けた(ガラテヤ4.19,ピリピ2:17,コロサイ1:24,2コリント11:22-30)のです。
そして彼は、神から与えられた彼の召し(使徒8:15-16,23:11,26:15-18,27:24)を全て終えたことを、その召しと約束だけを握りしめ日々歩み続けたからこそわかったのです。

【2コリント4:16-18】
4:16 だから、わたしたちは落胆しない。たといわたしたちの外なる人は滅びても、内なる人は日ごとに新しくされていく。
4:17 なぜなら、このしばらくの軽い患難は働いて、永遠の重い栄光を、あふれるばかりにわたしたちに得させるからである。
4:18 わたしたちは、見えるものにではなく、見えないものに目を注ぐ。見えるものは一時的であり、見えないものは永遠につづくのである。

彼が何を見て、何を求めて、何を望み、何を喜び歩んだのか、その全ての歩みを通して、神はテモテを励ますパウロの言葉をもって、今私達を励ましています。

私達もパウロがその全てをささげ主イエスを見て、求めて、望んで、喜んで、愛して歩んだように共に歩みましょう。
そして、私達がこの地上の歩みをいつか終えて天に帰ることを知るとき、「今や、義の冠がわたしを待っているばかりである。(2テモテ4:8)」と確信と尽きせぬ喜びと主への賛美をもって、天への凱旋へと旅立ちたいと願います。
またこの小さな私達の信仰の歩みをその生きてきた証しを通して、続く信仰者を励ます者となろうではありませんか。